小さい家づくりに工夫を凝らす

小さくても良い家を建てたい。
小さい家だからこそちょっと贅沢に建ててみたいと考えておられる方が増えてきています。
計画建物の大小に関わらず、家を建てるには様々な法律や条例によって制限があるわけですが、どうすれば自分たちが納得できる家づくりが出来るのかは、住まい手の想いをくみ取って形にしてくれる建築士を見つけることが大切だと思います。

狭小住宅だからこそ我家仕様にする

たまに通る道の角地に建売住宅が完成していました。
建設時から通るたびに見ていたのですが、大きめの敷地だったのか4分割(だったと思う)され、同じ形(間取り)の建物が建てられていました。
さすがに4分割になると間口は狭く感じられます。

参考程度ですが、建売(売建)住宅は土地でそれほど利益が出るわけではなく、建物で利益を確保するようになっています。
例えば一棟の利益が20%~30%として、1500万円の建築費であれば、一棟300万円~ぐらいが利益等となります。
建設(不動産販売)会社の人件費・広告費・諸経費などを考えると仕方がありませんが、建物本体に実際に使われている金額は建設(不動産販売)会社の利益が引かれた金額になっていることを再認識しておかねばなりません。
同じ間取り、同じ材料などを利用することで手間や施工費などが出来るだけ抑えられるようになっているのです。

住宅情報誌などを見て複数区画で同じような建物を建てることが多いのは上記のような理由ですが、同じような間取りが多いのは、万人向けに“一般的な希望”に沿った間取りにしているからです。
早く売れなければ維持費や広告費も掛かりますし、建築費の回収も出来ませんからね。
これはこれで時代のニーズに合わせて変化してきた間取りとも言えるのですが…。

しかし近年の傾向では自分達の価値観に合わせて家を建て、趣味に合わせてアレンジ(DIY)したりして長く大切に使いたいという考えの方が増えています。
部屋数など希望が“ある程度”満たされているからといって、家を“モノ”のように買って終わりだけでは“もったいない”と気付いてもらえたのでしょう。

大切な予算は出来るだけ家本体に使いたいですし、それに出来るだけ自分達の価値観に合った家づくりをしたいですよね。
建築設計事務所が設計・監理することによって、価値観に合わせた安心・納得の家づくりができ、大切な予算を無駄なく利用することが出来ます。

狭小住宅だからこそ建築士に相談することによって自分達の住まい方に合った“我家仕様”の家づくりが増えてきているのは確かです。

視覚的・体感的工夫による満足度

計画の大小による考え方の違いはありませんが、特に建ぺい率や容積率などの制限でどうしても計画する家が小さくなってしまう場合、私達はどうすれば広く感じ、快適に暮らせるように出来るかを考えています。

広く感じるようにするには視覚的・体感的に工夫をすることですが、基本的には住まい手の生活スタイルに合う住空間であって、出来るだけデッドスペースや無駄な動線がない事が望ましいと思っています。

また、快適さを感じる為には住まい手の生活スタイルの優先順位に合わせたバランスも必要となってきます。

例えば料理好きの家庭でキッチンが狭かったり、お風呂好きの方に狭い浴室では生活が楽しくありませんよね。
自分達の生活スタイルの優先度に合わせた間取りに近いほど快適さを感じ、納得できる家づくりとなると考えています。

言うのは簡単ですが、やはり住まい手の希望をくみ取ってご提案するには建築士の経験が重要となってきます。
常に建築業者からの依頼で建売住宅のような万人向けの住宅設計ばかりをされている建築士や、工務店などに勤めておられる会社(の利益)優先の設計士には難しいのではないでしょうか。

この2、3年で住宅の新築や建替えを施工会社(工務店)などに一括して任せるのではなく、設計・監理は施主が建築設計事務所に依頼する方法が増えています。
増えているというよりは、本来はそうであることが理想です。
建築設計事務所が施主の立場にたって提案し、設計・監理することによって安心・納得のいく家づくりが出来るのです。

これまで何度かお話ししましたように建築士にも得手不得手がありますので、ご相談は(注文)住宅を専門とした建築士事務所にされることをお勧めします。